モロッコ王国の歴史
モロッコの歴史は、古代から多様な文化と影響を受けながら発展してきました。モロッコは、紀元前から存在したフェニキア人やローマ人の影響を受け、紀元後にはアラブの侵略を受けてイスラム教が広まりました。8世紀にはアラブのウマイヤ朝に支配され、その後、いくつかのイスラム王朝が栄えました。
特に、11世紀に成立したアルモラヴィード朝とアルムハッド朝は、モロッコの領土を広げ、西アフリカとアンダルシア(現スペイン)との貿易を支配しました。16世紀にはサアディ朝が勢力を強め、モロッコの黄金時代が始まります。17世紀にはアラウィ朝が成立し、現在のモロッコ王室へと繋がります。
20世紀初頭、モロッコはフランスとスペインの保護領となり、独立を果たすまでその支配が続きました。1956年に独立を達成し、モロッコは王政を継続しています。現在、モロッコは安定した政情と豊かな文化遺産を持つ国として、アフリカおよび中東の重要な地位を占めています。
- 紀元前1100年頃
- フェニキア人がモロッコに入植、カスブランカなどの都市が形成される。
- 紀元前100年頃
- ローマ帝国がモロッコの一部を支配、ローマの影響が広がる。
- 7世紀
- イスラム教がアラブの軍によってモロッコに伝わる。
- 8世紀
- アラブのウマイヤ朝がモロッコを支配、イスラム文化が根付く。
- 11世紀
- アルモラヴィード朝がモロッコを統一し、西アフリカやスペイン南部との貿易を支配。
- 13世紀
- アルムハッド朝がモロッコを支配、文化と経済が繁栄。
- 16世紀
- サアディ朝が成立、モロッコは黄金時代を迎える。
- 17世紀
- アラウィ朝が成立し、現在のモロッコ王朝の基礎が築かれる。
- 1912年
- フランスとスペインによる保護領制度が始まり、モロッコは外国の支配下に置かれる。
- 1956年
- モロッコがフランスから独立、王政が復活。
- 1975年
- サハラ砂漠の西部を巡る領土争いが始まる(西サハラ問題)。
- 1999年
- モハメド6世が王位に即位し、政治・経済改革を推進。
- 現在
- 安定した政情と発展を続け、アフリカおよび中東で重要な役割を果たす。